日本の七十二候 玄鳥去(つばめさる)

旧暦のある暮らし寄稿記事-ことばの遊園地-

 寄稿者:橋本繁美

白露 末候

春にやってきた燕たちが、南の国へ帰るころ。七十二候では、春の「玄鳥至」と秋の「玄鳥去」は対になっている。燕は気温に関係なく、日照時間の長さを感知して渡りを開始するといわれる。燕の生態は面白く、毎年ほぼ2回子育てをし、最初に巣立った一番子が二番子たちを外敵から守る行動を見せたりする。軒下につくった巣はそのままにして、次の春にやって来るときはその巣に帰ってくるとそうだ。南半球から海を渡ってくるのに、巣を覚えているなんて不思議だな。(新暦9月18~22日ごろ)