日本の七十二候 桃始笑(ももはじめてさく)

旧暦のある暮らし寄稿記事-ことばの遊園地-

 寄稿者:橋本繁美

啓蟄 次候

桃といえば、3月3日の桃の節句、雛祭。桃のつぼみがほころび、花が咲き始めるころ。

昔は花が咲くことを「笑う」と表現した。その代表といえる「山笑う」は春の季語で、芽吹き始めた山の形容だ。桃の花は、梅と桜の間を縫うようにして咲く。梅は咲いたか、桜はまだかいな、の3月中頃、桃のつぼみはほころび始め、旧暦の雛祭にあたる4月上旬頃、ちょうど満開を迎える。(新暦では、3月11日~15日ごろ)