男と着物 - 回想録 -

34 家着で着物はできなかった

投稿者:ウエダテツヤどうしても出来なかったこと。それは「家着で着物」だった。2011年頃、外出着物生活をし始めて数ヶ月が経ち「せっかくだから全部着物にしてみよう!」と浴衣を引っ張り出して家で着たけれどなんともしっくりこない。外出用に着ていた...
旧暦のある暮らし

二十四節気 立秋(りっしゅう) 新暦8月8日頃

寄稿者:橋本繁美暦の上では秋のはじまり。とはいえ、実際には残暑厳しく、気温もピークに達する頃。夏の甲子園もはじまり、東京オリンピックの後も日本中が熱気に包まれる。とはいえ、「秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」(藤原敏行)...
京の旬感

寄稿37 八朔(はっさく)

寄稿者:橋本繁美八月は葉月。八朔は旧暦の「八月朔日(ついたち)」をいう。もとは農家が豊作を願う習わしとされ、秋に収穫される稲の実りを祈願するもので「たみの節句」といわれる。新穀(田の実)の豊作を祈る(頼む)収穫の前から祝いが主だったが、後に...
男と着物 - 回想録 -

33 用もなく出掛けてみる

投稿者:ウエダテツヤ​着物を着たらとりあえず出掛けてみた。2011年5月。当時着物事業に携わって10年。これまでは「初詣」「何かの集まり」「催し物」など着物を着るときには理由があった​。​​何の用事もなくただ着物を着て出掛けたのは初めてだっ...
枡儀のいろは

寄稿36 浴衣のすすめ・朝顔と向日葵

寄稿者:橋本繁美浴衣のすすめ♪浴衣の君はすすきのかんざし…と思わず歌い出したくなる「浴衣」の装い。長い髪をかきあげて襟足を見せ、ちょっぴり色っぽく見えるのが女性。祭り団扇を後ろにさして、塗り下駄を鳴らし、急いで夏まつりへ。可愛い巾着袋を手に...
男と着物 - 回想録 -

32 着物生活をはじめるまで2

投稿者:ウエダテツヤ2010年~​2011年だったと思う。私にとって衝撃的な言葉によってそれから当分の間、外出で洋服をほとんど着なくなった。そこに至る話である。何社か集まって何かをやろうとしたけれど発想がなかった私(前回)。ある日商工会議所...
京の旬感

寄稿35 疫病退散を祈る「拝礼行列」

寄稿者:橋本繁美7月17日午前9時、山鉾巡行に代わり、各山鉾町の代表者が榊を持って徒歩で巡行する「拝礼行列」がおこなわれた。綾傘鉾からは寺田理事長と梶居副理事長が務めた。2年連続の拝礼行列となったが、前祭(さきまつり)の23ある山鉾保存会代...
男と着物 - 回想録 -

31 着物生活をはじめるまで1

投稿者:ウエダテツヤ(前回のつづき)2010年頃の話。着物メーカー4社が集まったその会は三世会と名付けられた。発起人の「厳しい時代に後継者と共に新しいことを考えよう」という考えに賛同した社長と後継者(父と子)たち。当社もその一つだった。「三...
旧暦のある暮らし

二十四節気 大暑(たいしょ) 新暦7月23日頃

寄稿者:橋本繁美大暑とは、一年のなかでもっとも暑い真夏の頃のこと。もうすぐ梅雨が明け、強烈な陽射しが照りつける。京都では毎年、17日の祇園祭山鉾巡行が終わる頃が、梅雨明けとなることが多い。朝から蝉の声が響き渡り、空には元気な入道雲、夕立、風...
京の旬感

寄稿34 綾傘鉾と棒振り囃子

寄稿者:橋本繁美この夏は2年ぶりに京のまちに山鉾が建った。すべての山鉾ではないが、四条通の長刀鉾をはじめ、綾小路には綾傘鉾など、駒形提灯とともに姿をあらわすと、京に夏が来たことを強く感じさせてくれる。14日から始まった宵山、夕方には地元放送...