男と着物 - 回想録 -

33 用もなく出掛けてみる

投稿者:ウエダテツヤ​着物を着たらとりあえず出掛けてみた。2011年5月。当時着物事業に携わって10年。これまでは「初詣」「何かの集まり」「催し物」など着物を着るときには理由があった​。​​何の用事もなくただ着物を着て出掛けたのは初めてだっ...
枡儀のいろは

寄稿36 浴衣のすすめ・朝顔と向日葵

寄稿者:橋本繁美浴衣のすすめ♪浴衣の君はすすきのかんざし…と思わず歌い出したくなる「浴衣」の装い。長い髪をかきあげて襟足を見せ、ちょっぴり色っぽく見えるのが女性。祭り団扇を後ろにさして、塗り下駄を鳴らし、急いで夏まつりへ。可愛い巾着袋を手に...
男と着物 - 回想録 -

32 着物生活をはじめるまで2

投稿者:ウエダテツヤ2010年~​2011年だったと思う。私にとって衝撃的な言葉によってそれから当分の間、外出で洋服をほとんど着なくなった。そこに至る話である。何社か集まって何かをやろうとしたけれど発想がなかった私(前回)。ある日商工会議所...
京の旬感

寄稿35 疫病退散を祈る「拝礼行列」

寄稿者:橋本繁美7月17日午前9時、山鉾巡行に代わり、各山鉾町の代表者が榊を持って徒歩で巡行する「拝礼行列」がおこなわれた。綾傘鉾からは寺田理事長と梶居副理事長が務めた。2年連続の拝礼行列となったが、前祭(さきまつり)の23ある山鉾保存会代...
男と着物 - 回想録 -

31 着物生活をはじめるまで1

投稿者:ウエダテツヤ(前回のつづき)2010年頃の話。着物メーカー4社が集まったその会は三世会と名付けられた。発起人の「厳しい時代に後継者と共に新しいことを考えよう」という考えに賛同した社長と後継者(父と子)たち。当社もその一つだった。「三...
旧暦のある暮らし

二十四節気 大暑(たいしょ) 新暦7月23日頃

寄稿者:橋本繁美大暑とは、一年のなかでもっとも暑い真夏の頃のこと。もうすぐ梅雨が明け、強烈な陽射しが照りつける。京都では毎年、17日の祇園祭山鉾巡行が終わる頃が、梅雨明けとなることが多い。朝から蝉の声が響き渡り、空には元気な入道雲、夕立、風...
京の旬感

寄稿34 綾傘鉾と棒振り囃子

寄稿者:橋本繁美この夏は2年ぶりに京のまちに山鉾が建った。すべての山鉾ではないが、四条通の長刀鉾をはじめ、綾小路には綾傘鉾など、駒形提灯とともに姿をあらわすと、京に夏が来たことを強く感じさせてくれる。14日から始まった宵山、夕方には地元放送...
男と着物 - 回想録 -

30 流通業に四苦八苦

投稿者:ウエダテツヤ今もあるソロバン。​製造と小売の狭間にあるはずの流通は暗黙の了解とスーツのおじさんで溢れ、私にとってこれまで経験した小売や製造とは別世界に思えた。​同時に苦手なことがこんなにもあるのかと思い知った。2008年頃の話である...
京の旬感

寄稿33 八坂神社へ、祇園囃子を奉納。

寄稿者:橋本繁美7月1日、吉符入りで祇園祭のはじまり。2日、綾傘鉾保存会を代表して上田会長が、2年ぶりの「くじ取り式」に。京都市役所の市議会議場で「傘鉾壱番」(前祭で7番目)を引き当てた。せっかくの傘鉾壱番なのに、山鉾巡行は中止。くじ取り式...
男と着物 - 回想録 -

29 着物の卸はスーツ?

投稿者:ウエダテツヤ最近は催事などで店員さんだけでなく、メーカーや問屋の着物姿を見かけるようになったようだけれど、私が京都へ帰ってきた頃はまだそういう雰囲気はなかった。全然。奄美大島で大島紬を勉強したり、小売店舗をやったり、海を見たりしなが...