男と着物 - 回想録 -

36 祖父の亀甲を仕立て替え

投稿者:ウエダテツヤ​ある時「これ、着るか?」と父から渡された大島紬。聞けばいつの頃かに祖父が拵えた着物だと言う。大島紬の定番柄の一つに「亀甲柄」がある。その名の通り亀の甲羅のような模様で反物の幅におおよそいくつの亀甲が入るかで「80亀甲」...
寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿40_s ピクトグラム/サイ残暑

寄稿者:橋本繁美ピクトグラム(pictogram)先日、終わった東京オリンピックの開会式ですっかりおなじみになったピクトグラム。私たちグラフィックデザイン界に関係するだけに、とても興味深く、パフォーマンスも楽しく見せてもらった。ご存知かもし...
奄美探訪記と大島紬

寄稿40 奄美の海に魅せられて(続)

寄稿者:橋本繁美ダイビング(スキューバーダイビング)を楽しむためには、ちゃんと潜るライセンスが必要となる。そのためには奄美のダイビングスクールに通うしかない。実技をかねて日数は4日間。大嶋さんは日程の調整がつかず、1週間後に奄美で取得するこ...
男と着物 - 回想録 -

35 日常着物を着始めて

投稿者:ウエダテツヤ2011年。家着物には縁遠かったけれど着物は楽しかった。それは何もない私にとって一つのアイデンティティを手に入れた感覚だった。もちろん他の人と比べて「着物を着ている事業者」という相対的なものを目で見える形にしただけのこと...
旧暦のある暮らし

二十四節気 処暑(しょしょ) 新暦8月23日頃

寄稿者:橋本繁美処暑とは、暑さが少しやわらぐ頃のこと。「処」には落ち着くという意味があるところから、暑さがおさまる時期ということらしい。とはいえ、まだまだ残暑は厳しいが、朝の風や夜の虫の声に秋の気配が漂いだす。蝉の羽衣(せみのはごろも)暑い...
奄美探訪記と大島紬

寄稿39 奄美の海に魅せられて

寄稿者:橋本繁美16日の五山送り火で、京都の夏は終わった。とはいえ、まだまだ残暑は厳しい。久しぶりに大好きな奄美大島の話をしよう。はじめて奄美へ連れて行ってもらったのは、いまから20数年まえ。目的は大島紬の工程を見せてもらい記録するためだっ...
京の旬感

寄稿38 お盆

寄稿者:橋本繁美お盆は亡くなったご先祖さまの御霊が帰ってくる日。京都では、8月の13日から始まり16日の五山の送り火に終る盂蘭盆(うらぼん)には、各家で先祖の霊を祀る報恩供養がおこなわれる。盆の入りの13日頃「迎え盆」といい、家の前に迎え火...
男と着物 - 回想録 -

34 家着で着物はできなかった

投稿者:ウエダテツヤどうしても出来なかったこと。それは「家着で着物」だった。2011年頃、外出着物生活をし始めて数ヶ月が経ち「せっかくだから全部着物にしてみよう!」と浴衣を引っ張り出して家で着たけれどなんともしっくりこない。外出用に着ていた...
旧暦のある暮らし

二十四節気 立秋(りっしゅう) 新暦8月8日頃

寄稿者:橋本繁美暦の上では秋のはじまり。とはいえ、実際には残暑厳しく、気温もピークに達する頃。夏の甲子園もはじまり、東京オリンピックの後も日本中が熱気に包まれる。とはいえ、「秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」(藤原敏行)...
京の旬感

寄稿37 八朔(はっさく)

寄稿者:橋本繁美八月は葉月。八朔は旧暦の「八月朔日(ついたち)」をいう。もとは農家が豊作を願う習わしとされ、秋に収穫される稲の実りを祈願するもので「たみの節句」といわれる。新穀(田の実)の豊作を祈る(頼む)収穫の前から祝いが主だったが、後に...