旧暦のある暮らし

寄稿 旧暦のある暮らし 日本の七十二候

寄稿者:橋本繁美 豊かな季節の移ろい。 一年を約十五日おきに二十四の季節に分けた「二十四節気」。その時期を漢字二文字で言い表わしている。二十四節気をさらに初侯、次候、末候と三つに分けたのが「七十二候」。五日おきの季節感が、漢詩の一節のような...
男と着物 - 回想録 -

45 ちょっとコンビニにも着物を着ていた

投稿者:ウエダテツヤ 「​マンションの下にあるコンビニに行くだけでも着物を着ていました。」 そう言うと「凄いですね」と言われることがよくあるのだけれど、実は着物に慣れていて「あらそうですか」ぐらいに感じる人もおおいのではないかと思う。私自身...
寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿49_s 釣瓶落し(つるべおとし)

寄稿者:橋本繁美 「秋の日は釣瓶落し」とは、秋の日が急速に暮れるさまをいう。釣瓶は、井戸水を汲むために吊り下げられた桶のこと。その釣瓶が井戸の中に滑り落ちるように、秋の日はあっという間に暮れる状況をさす。「春の日は暮れそうで暮れぬ、秋の日は...
奄美探訪記と大島紬

寄稿49 奄美の島唄・アシビ

寄稿者:橋本繁美 初めて奄美で島唄に出会ったとき、高音の裏声は哀感が漂い、聴く者の心を強く激しく揺さぶった。 歌詞はわからないのに胸に大きく響いたのを覚えている。神谷裕司著『奄美、もっと知りたい』(南方新社)の「島唄と新民謡」のなかで、明る...
男と着物 - 回想録 -

44 黒紋付と白襦袢を誂えた話

投稿者:ウエダテツヤ ​黒紋付の格好良さには如何なるものも敵わないのではないか、と黒い着物が好きな私は思っている。以前にもお話ししたが、紋が入るということに特別な気がして嬉しく感じるのは私だけではないと思う。さて、そうはいってもこの業界、織...
旧暦のある暮らし

二十四節気 霜降(そうこう) 新暦10月24日頃

寄稿者:橋本繁美 日々、深まっていく秋、朝霜が見られる頃。朝晩の冷え込みが厳しくなり、かすかな冬の到来を予感させる。さらに日が短くなっていくように感じるのは私だけではないはず。初霜の知らせが聞かれるのも大体この頃で、山々は紅葉に染まる。あざ...
寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿48_s 「旦那(だんな)」

寄稿者:橋本繁美 先日、名人、六代目三遊亭圓生の古典落語『百年目』を聴いていて、「だんな」のいわれがあったのでぜひとも紹介したい。南天竺に栴檀(せんだん)という大きな木がある。その下に南縁草という汚い草が生えていた。みっともないというので、...
奄美探訪記と大島紬

寄稿48 奄美の島唄・中村瑞希

寄稿者:橋本繁美 奄美に来るまで、島唄を直接、聴く機会はなかった。最初、宴席で盛り上がると、三線を引きながら島唄が出て、その唄によってまわりは踊りだすという光景を目にしたとき、奄美には独自の素晴らしい島唄があることを知った。その島唄の歌い方...
男と着物 - 回想録 -

43 「知らなくて当然」

投稿者:ウエダテツヤ 前回の投稿(42 綿の着物)で知らない価値に出会ったという話をしたので、「知らない」ということに関して思うこと。 「勉強不足ですみません」とまれに言われることがある。学ぶ楽しさ云々はともかく、不足も何もそもそも勉強する...
寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿46 晩秋小夜曲(ばんしゅうセレナーデ)

寄稿者:橋本繁美 ♪さみしさのつれづれに 手紙をしたためています あなたに…(『心もよう』井上陽水)。「晩秋」と聞けば、寂しさをそそることば。それにしても、すっかり日が暮れるのがはやくなった今日この頃。ふとした瞬間に、せつない気持ちになった...