旧暦のある暮らし

日本の七十二候 雞始乳(にわとりはじめてとやにつく)

寄稿者:橋本繁美大寒 末候鶏が卵を産み始めるころ。鶏が卵を産むために、鳥屋(とや)にこもるという意味の「雞始乳」。かつて、庭に放し飼いにしたので「庭つ(の)鳥」、これが鶏の語源とか。それだけに昔から、日本人との暮らしと結びついてきた鶏。早朝...
男と着物 - 回想録 -

56 直付けの羽織紐を知った話

投稿者:ウエダテツヤ羽織紐の直付け。それを知ったのは毎日着物を着るように決めてしばらくたった頃だったと思う。腑に落ちる事を探していた時期 (40「腑に落ちる」探し) だった。そもそも私にとって羽織紐は「付けておかねばならない物」ぐらいの感覚...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)

寄稿者:橋本繁美大寒 次候沢とは浅く水がたまり、草の生えている湿地のこと。その沢に氷が厚く張りつめるころ。冷え込みがことさら厳しいとき、一面に氷がかたく凍りついている様子を「氷の楔(くさび)」というらしい。氷紋、氷の花、氷の鏡。「春たてば ...
京の旬感

寄稿61 ベストを探せ・南天

寄稿者:橋本繁美ベストを探せ毎朝、起きるのがつらいこの寒さ。暦の上では大寒、寒さのピークに達しようとしている。といっても京都の寒さはこれからの2月がいちばん厳しい。ところで、チョッキ(古~)をご存知だろうか。現在では、チョッキといわずベスト...
男と着物 - 回想録 -

55 着物が好きかと聞かれて

投稿者:ウエダテツヤ改めて着物が好きかという質問に向き合ってみると、いつの時代も私はそれが曖昧で、好き嫌いとは少し異なるものを通して着物と関係してきた。例えば(40「腑に落ちる」探し)の時には「好きというより楽しめていた」と記しているが、あ...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 欵冬華(ふきのはなさく)

寄稿者:橋本繁美大寒 初候「欵冬(かんとう)」とは、冬の氷をたたきやぶるの意。冬に氷を破って生えるところから蕗(ふき)の異名となったといわれる。最も寒さが厳しい時期に、蕗の薹(とう)が雪の間から顔をのぞかせると、春が近いことを教えてくれる。...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 雉始雊(きじはじめてなく)

寄稿者:橋本繁美小寒 末候雉がはじめて鳴くころ。といっても、日本で雉が盛んに鳴きはじめるのは3、4月ごろ。古くから狩猟の対象とされてきた雉。「雉も鳴かずば撃たれまい」といわれるように、大きな声で「ケーン、ケーン」鳴く。また雄は求愛するとき、...
京の旬感

寄稿60 東寺五重塔・大雪のためフライトできず

寄稿者:橋本繁美東寺五重塔京都のシンボルといえる東寺の五重塔。平安京を偲ばせる堂塔でもあり、その高さは約55メートル。京の木造建築物ではいちばん高いといわれる。北大路通辺りと洛南を比べると55メートルも高く、洛北の人たちは東寺の五重塔のてっ...
男と着物 - 回想録 -

54 七五三の着物(私と黒紋付)

投稿者:ウエダテツヤ七五三は家庭ごとの事なので何を着るべきかは各家庭ごとに考えれば、それが正解な気がする。留袖を着ようが、色無地を着ようが、紬を着ようが誰に迷惑をかけるものでもないし、そもそも七五三をどのように捉えるかで違ってくるのだろうか...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)

寄稿者:橋本繁美小寒 次候「水泉」とは、地中から湧き出る泉のこと。地中では凍った泉で水が動きはじめ、かすかにあたたかさを含んでいるころ…人々はそう思いながらこの時期を過ごしたのかも。(新暦では、1月10日~1月14日ごろ)