男と着物 - 回想録 -

64 会社で週一「着物の日」まで

投稿者:ウエダテツヤ 私の中で「仕事」だった着物をこれまで以上にたくさん着るようになった2011年。時を重ねるに連れ感じるようになったのは「着る人が増える」ということが他人事ではなく、本当に大事な要素だということだった。 それまでは「着たい...
京の旬感

寄稿69 京の桜守(さくらもり)・なるほど、さすがだ

寄稿者:橋本繁美 京の桜守(さくらもり) ずいぶん前に「桜守」という言葉を知ったのは、第16代目佐野藤右衛門さんの著書だった。一年を通して桜の成長を見守り、桜の育成を手掛ける人だ。おなじみの円山公園の枝垂桜や、仁和寺の御室桜など、祖父である...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 雀始巣(すずめはじめてすくう)

寄稿者:橋本繁美 春分 初候 雀が巣を作り始めるころ。いつでも身近にいる雀だけになじみ深い鳥。そのわりには、雀の巣は見かけないが、なんでも軒先の瓦の下に、枯れ草や藁で巣を作るらしい。昔話『舌切り雀』に「雀のお宿」が出てきたのを思い出す。巣は...
男と着物 - 回想録 -

63 足袋をこする

投稿者:ウエダテツヤ 41にもちらっと記載したが洋服にはないルーティーンが足袋をこするという作業だ。もちろん足袋によっては目立たないので必要ない場合もある。足袋が汚れやすいわけでもなく、ただ目立つからなのだけれど、靴を脱がないシーンも多いの...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

寄稿者:橋本繁美 啓蟄 末候 菜虫とは、大根やキャベツなど、アブラナ科の植物を食べる虫のこと。その代表が、あの紋白蝶の幼虫、青虫のことをいう。青虫は何度か脱皮を繰り返し、さなぎになって羽化して蝶になる。ひらひらと舞い飛ぶ蝶を見ていると、春の...
京の旬感

寄稿68  智恵を授かりに十三まいり・春の彼岸

寄稿者:橋本繁美 智恵を授かりに十三まいり 京都では、干支を一巡した数え年十三歳の春は「十三まいり」。「智恵まいり」「智恵貰い」ともいわれ、法輪寺【通称・嵐山の虚空蔵(こくうぞう)】さんに参拝し、健やかに成長したことを感謝し、十三歳の厄難を...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 桃始笑(ももはじめてさく)

寄稿者:橋本繁美 啓蟄 次候 桃といえば、3月3日の桃の節句、雛祭。桃のつぼみがほころび、花が咲き始めるころ。 昔は花が咲くことを「笑う」と表現した。その代表といえる「山笑う」は春の季語で、芽吹き始めた山の形容だ。桃の花は、梅と桜の間を縫う...
男と着物 - 回想録 -

62 着物のコート

投稿者:ウエダテツヤ 着物にコートが必要かどうかは、着物自体の性質に加えて着物の中に何を着るかや、寒がり暑がりといった体質など様々な要素によるのだろう。実際羽織のみで出歩く人も多いし、私も毎日着物を着ようとするまでコート類を必要と思っていな...
京の旬感

寄稿67  文殊の知恵の発祥は京都⁈ ・デザインって?

寄稿者:橋本繁美 文殊の知恵の発祥は京都⁈ 先日、愛称「黒谷さん」で親しまれている金戒光明寺(京都市左京区黒谷)に行ってきた。まだ冬の寒さが抜け切らないなか、坂道を登ってお参りしてきた。ここに来ると思い出すのが、昔からよく使われることわざ「...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)

寄稿者:橋本繁美 啓蟄 初候 「啓蟄」と同じ意味。土のなかでじっとうずくまっていた虫たちが、春の気配を感じて活動を開始するころ。「蟄虫」(ちつちゅう)とは、土のなかに閉じこもっている虫のこと。昔は爬虫類や両生類も「虫」と呼んでいたそうだ。ち...