旧暦のある暮らし

日本の七十二候 寒蟬鳴(ひぐらしなく)

寄稿者:橋本繁美 立秋 次候 夏の終わりを告げるかのように、寒蟬が鳴くころ。日が暮れてから鳴くところから「ひぐらし」という名がついた。日暮れだけでなく、早朝や曇った日にも鳴くが、明るい日中は鳴かない。「かなかな」と高く澄んだ鳴き声は、過ぎ行...
京の旬感

寄稿89 織姫社七夕祭に「棒振り囃子」奉納・秋の七草

寄稿者:橋本繁美 織姫社七夕祭に「棒振り囃子」奉納 8月7日(日)18時半、今宮神社(京都市北区紫野)において、織姫社七夕祭が斎行された。これは西陣の業祖神である織姫大臣に感謝を捧げる祭りで、織姫の神と西陣の人々がひとつになって西陣を作り上...
男と着物 - 回想録 -

82 着物を掛けっぱなしにしたい私2

投稿者:ウエダテツヤ 長押ありきのライフスタイルが出来つつあった2015年、引っ越すことになった(前回記事参照)。 引っ越し先となる分譲住宅。建てる前に提案された間取りを見ると和室がなかった。必要があったのかはわからないけれど、《着物→和→...
Kimono Factory nono

夏の麻八寸名古屋帯「moon」

織の麻八寸。雲の漂う空にぼんやりと浮かぶ三日月をイメージしてデザインしました。 個人的なことではありますが、天体が好きで(詳しくはないのですが)小さい頃は天体観測を自由研究にしてみたり、今も宇宙のドキュメントなんかにワクワクします。光り輝く...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 涼風至 (すずかぜいたる)

寄稿者:橋本繁美 立秋 初候 立秋となり、涼しい風が吹きはじめるころ。まだまだ残暑は厳しいものの、夕暮れになればどことなく涼しげな風が吹き、草むらから虫たちの音色が聞こえはじめる。さわやかな秋の訪れ、季節の移ろいが感じられるようになってくる...
奄美探訪記と大島紬

寄稿88 精緻な絣。技の出会う瞬間。

寄稿者:橋本繁美 編集:枡儀 前回記事はこちら 織工はまず「立て付け」という、機(はた)にタテ糸をセットする作業をおこなう。この作業は立て付け専門の職人が行うこともある。 千切に巻いたタテ地糸と、板巻きしたタテ絣糸を図案に合わせて配列する。...
男と着物 - 回想録 -

81 着物を掛けっぱなしにしたい私1

投稿者:ウエダテツヤ 着たあとに干して畳んでタンスにしまう。着物にはよくある流れだ。私も着る頻度の少ないものはそういう流れになる。しかし日々着るものになると、面倒になってしまう。そもそも「干して」の段階で少し思案する。着物を吊り下げる場所が...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 大雨時行(たいうときどきにふる)

寄稿者:橋本繁美 大暑 末候 夕立や集中豪雨など夏の激しい大雨が時々降るころ。青空にむくむくと湧き上がる入道雲が、突然の雷鳴とともに夕立に変わり、乾いた大地を潤す。夕立はまっ白に煙るように降るので「白雨(しらさめ・はくう)」ともいわれ、低気...
枡屋儀兵衛 商品

縞十の字134玉泥【10700558】

枡屋儀兵衛 本場大島紬 【縞十の字134玉泥】のご紹介です。伝統的工芸品・絹100%です。 縞十の字 縞十の字と命名し、縞の絣に緯絣を合わせて織り上げています。十の字とは経緯絣を言うことが多いのですが、こちらは経の絣を針で動かして一つ一つ合...
奄美探訪記と大島紬

寄稿87 それぞれ糸の工程が命、大島紬

寄稿者:橋本繁美 編集:枡儀 絣全解、またはバラ裂きの工程のあと、絣糸を1種類ずつ木枠に巻き取る。この作業を「揚枠(あげわく)」という。絣糸は水洗し、糊付け。そのあと、16本ほどの糸束となっているタテ絣糸を1本1本バラバラにしながら糊張り台...