旧暦のある暮らし

日本の七十二候 菊花開(きくのはなひらく)

寄稿者:橋本繁美寒露 次候菊の花が咲き始めるころ。日本人にとって、菊といえば皇室の紋とか、重陽の節句、菊人形などを思い浮かべる人が多いと思う。菊は長寿の象徴ともいわれ、中国では寒い季節に霜にも負けず香り高く咲くところから、梅、竹、蘭とともに...
京の旬感

寄稿98ss 八坂神社常磐殿でジャズを愉しむ

寄稿者:橋本繁美先日、友人の企画に誘われて八坂神社でジャズを聴きに行った。なんと会場は、毎年7月7日、祇園祭綾傘鉾保存会が稚児結納の儀をおこなう常磐殿だった。そこに30名限定の椅子が並び、目の前でギタリストの反町信之助さん、サクスフォーン奏...
男と着物 - 回想録 -

90 龍郷柄から着物のデザインに興味

投稿者:ウエダテツヤ↑前回投稿(つづき)大島紬の伝統柄に「龍郷(たつごう)柄」と呼ばれるものがある。奄美大島龍郷町を起源とするその柄は菱形のような文様を基礎に様々な柄が存在する。私がデザインに興味を持ったのはそんな龍郷柄をアレンジしたくてパ...
京を歩く

寄稿97s  まるたけえびす(丸竹夷)/ 京を歩く

寄稿者:橋本繁美京のわらべ歌に、京の通り名の数え唄がある。市内中心地の東西通りの名を綴った『丸竹夷』はその代表ともいえる。歌にのせて覚えられるので、知っておけば何かと役に立つ。むかしは『京の手まり唄』ともいわれていた。♪まるたけえびすに お...
京を歩く

寄稿97  若者たちの河原町通 / 京を歩く

寄稿者:橋本繁美金木犀の甘い匂いが秋の訪れを感じさせる。知らない家の庭からの心地よいプレゼント。こちらは歩いているだけなのに実にありがたい。そういえば金木犀、実家にもあったな。香りの記憶はいろんなことを蘇えらせてくれる。 今回から、「京を歩...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 鴻雁来(こうがんきたる)

寄稿者:橋本繁美寒露 初候雁が北の国から渡ってくるころ。その年に初めて渡ってくる雁を初雁(はつかり)という。昔は、雁も燕と同じく常世国(とこよのくに。永遠不変の理想郷)からやってくるといわれ、人々に尊ばれた鳥だそうだ。学名は「ガン」だが、古...
男と着物 - 回想録 -

89 着物のデザインをするまでの話

投稿者:ウエダテツヤ初めて着物をデザインしたのは2006年、大島紬のデザインを描いたのがはじめだった。なんとも贅沢な経験なのだけれど、これは私が大島紬技術指導センター(今はありません)で後継者育成のための勉強をさせてもらったころに、自分で作...
旧暦のある暮らし

日本の七十二候 水始涸(みずはじめてかるる)

寄稿者:橋本繁美秋分 末候水田の水がなくなり、稲刈りに備えるころ。または、川の水がやせて、井戸水が涸れはじめるころという説もあるが、収穫の時期を考えれば前説の「落とし水」だろう。黄金色に輝く稲穂が秋風にゆれて穂波となり、眺めているだけで心も...
寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿96  際立つ美のイメージ・味覚の秋

寄稿者:橋本繁美際立つ美のイメージ化粧品のテレビCMやポスターに登場する女優の肌は透き通るように白く美しい。もちろん、プロのメイクの仕業もあるが、最終はオペレーターによって映像をとことんキレイに仕上げられているそうだ。ビジュアルは際立つ女性...
男と着物 - 回想録 -

88 不満を捉え形にしよう

投稿者:ウエダテツヤ(つづき)刺激がなくなるまでは着物を知る楽しさや周りの反応、そこから生まれる人との関係に暫く浸り、着物に対してあるべき姿は何かと考えていた。40 「腑に落ちる」探しでも記載した帯を巻く理論のように自分の落とし所、納得でき...