寄稿69 京の桜守(さくらもり)・なるほど、さすがだ

京の旬感寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿者:橋本繁美

さくら

京の桜守(さくらもり)

ずいぶん前に「桜守」という言葉を知ったのは、第16代目佐野藤右衛門さんの著書だった。一年を通して桜の成長を見守り、桜の育成を手掛ける人だ。おなじみの円山公園の枝垂桜や、仁和寺の御室桜など、祖父である第14代目が始めた日本全国の桜の保存活動を継承し、桜守として知られる。庭師の名跡、造園業「植藤(うえとう)造園」の当主で、全国の桜の栽培品種が見いだされ、増殖されている。造園業として桂離宮や修学院離宮の整備を手掛けている。嵯峨野にある植藤造園には、貴重な桜の数々が開花を待ちわびている。かつて、春に取材したとき「桜は開花のときだけやあらへん」と、桜に対する熱い思いを教えていただいた。佐野藤右衛門さんのように、桜守がいるから毎年、みごとな桜の花が見られることを知った。桜だけでなく、人間的にも魅力満載の藤右衛門さんが、植藤造園のホームページで語っているので、どうぞ。佐野藤右衛門 | 植藤造園 (uetoh.co.jp)

なるほど、さすがだ

人生訓のひとつというか、「つもりちがい十箇条」は目にされた方も多いと思うが、「ならぬもの十訓」はあまり知られていないのでは。いずれにしても、実にうまいこと言うな。肝に銘じて生きようと思う。

「つもりちがい十箇条」
1.高いつもりで 低いのが「教養」
2.低いつもりで 高いのが「気位」
3.深いつもりで 浅いのが「知識」
4.浅いつもりで 深いのが「欲望」
5.厚いつもりで 薄いのが「人情」
6.薄いつもりで 厚いのが「面皮」
7.強いつもりで 弱いのが「根性」
8.弱いつもりで 強いのが「自我」
9.多いつもりで 少ないのが「分別」
10.少ないつもりで 多いのが「無駄」

「ならぬもの十訓」
1.忘れては ならぬもの「感謝」
2.言っては ならぬもの「愚痴」
3.曲げては ならぬもの「つむじ」
4.起こしてはならぬもの「短気」
5.叩いては ならぬもの「人の頭」
6.失っては ならぬもの「信用」
7.笑っては ならぬもの「人の落ち度」
8.持っては ならぬもの「ねたみ」
9.捨てては ならぬもの「義理人情」
10.乗ってはならぬもの「口車」