寄稿64 建国記念日・くしゃみ

寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿者:橋本繁美

建国記念日

雲に聳(そび)ゆる高千穂の
高嶺(ね)おろしに草も木も

そのような歌を斉唱し、紅白の饅頭をもらって帰ったという紀元節。大正生まれの人から聞いた話。この日が神武即位という架空の伝説を記念する日だったそうだ。

日本書紀では、初代の神武天皇は「辛酉(しんゆう)、西暦前660年、春正月庚辰遡(こうしんさく)に即位されたことになっているが、この日が太陽暦の何日にあたるかは算定のしようがない」と楠本憲吉さんは歳時記の本に書いている。明治6年にこの日を紀元節に設定、昭和23年まで奉祝されてきた。そして、昭和42年に新しい国民の祝日として「建国記念日」となった。あくまでも、建国を記念する日と当時の文部省は力説している。

くしゃみ

♪クシャミ3回 ルルが効く…。そんなCMソングがあった。風邪をひいて、クシャミ咳をし始めたら、はやいめに風邪薬をといった内容で、今も昔も変わらない。しかし、コロナ禍の現況では、マスクをしていてもクシャミは怖い。ウイルス拡散のように思われ、気安くクシャンとできないのが現状だ。いくら、手で口を押えてもよくない。風邪のビールスは、うがいと手洗いに限るということか。気をつけよう。ちなみに、クシャミの数について日本では「一誹(いちそしり)、二笑(にわらい)、三惚(さんほれ)、四風邪(しかぜ)」といわれる。英語だと、一つならキス、二つなら願いごと、三つは手紙、四つはもっとよいこと、五つは白金(しろがね)、六つは黄金(こがね)、七つクシャミをすれば、人にいえない秘密の願いがかなう」そうだ。