丹色(にいろ)/赤銅色(しゃくどういろ)

日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿者:橋本繁美

丹色(にいろ)

やや黄みを帯びた赤色。「丹(に・たん)」はもともと「赤い土」という意味で、幅広い赤をさす。赤はもともと「魔除け祈願」の色とされ、神社の鳥居や社殿にも丹色が使われ、梁は丹塗り(にぬり)のものが多く、古い時代から人々を惹きつけ、信仰の対象となる色だったことがわかる。

C0 M70 Y70 K0

赤銅色(しゃくどういろ)

金属の赤銅のような艶のある暗い赤色。「赤銅」は日本独自の合金で、銅に少しの金とわずかな銀を加えてできあがる。奈良の大仏鋳造の資材帳に記載がみられるなど、古くから使われている金属で、工芸品や仏像などに使用されてきた。別名「烏金(うきん)」や「紫金(しきん)」と呼ばれていた。

C0 M80 Y100 K60