弁柄色(べんがらいろ)/承和色(そがいろ)

日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-

寄稿者:橋本繁美

弁柄色(べんがらいろ)

暗い赤みの茶色。紅殻、紅柄とも表記される。弁柄は土のなかで酸化した鉄分を主成分とした赤色顔料。日本での歴史は「朱」と同じくらい古く、旧石器時代の遺跡から出土した土器の彩色に用いられている。インド東部のベンガル地方が良質の産地だったため、この当て字が使われた。

C44 M74 Y75 K12

承和色(そがいろ)

少しくすんだ黄色。色名は、平安京の仁明天皇が好んだ黄色い菊の花の色といわれる。平安時代の承和年間(834〜848)、時の帝“仁明天皇”が黄色い菊を大変好まれたことにちなんだ色。

C0 M9 Y85 K0