寄稿者:橋本繁美
二藍(ふたあい)
藍の上に紅花を染め重ねた明るく渋い青紫色のこと。二藍は一色の名前でなく、古くは紅のことを「紅藍(くれない)と表記し、青みの二藍から紅に近い二藍まで幅広い色がある。年齢を重ねるほど、青みの濃い二藍を選び、若い人ほど紅色に近い二藍を好んで着たといわれる。二藍とは二つ藍、藍染の藍と紅花の呉藍をいい、この二色を掛け合わせた紫色のグラデーションは、平安時代に暑さを忘れる涼やかな夏の色として好まれた。
C72 M67 Y21 K0
京緋色(きょうひいろ)
濃くて鮮やかな赤色。黄色味がかった赤色。深紅色、スカーレットレッド。京都で染める緋色は純度が高く上質とされ、憧れの色とされている。緋は火や日を表わす「あか」と同じ意味。緋色は真緋、浅緋ともいい、奈良時代に使われていた色名。
C0 M90 Y95 K0