京を歩く

寄稿者：橋本繁美はじめて「綾小路」を歩いたとき、なんて綺麗な名前なんだと思った。それまでクルマで何度も通っていたと思うが、じぶんの足で歩いてみて通り名をこれほど意識したことはなかった。というのも、最初の仕事場は蛸薬師通室町だったが、次に東洞...

寄稿者：橋本繁美　編集：枡儀私にとっての蛸薬師通といえば、独立して最初に事務所を構えた室町通を西に入ったあたり。と言っても、少し広めのワンルームマンションの一室。その頃はオフロードバイクで通っていた。四条烏丸という交通のアクセスを考え、得意...

寄稿者：橋本繁美　編集：枡儀烏丸六角の東に、聖徳太子が創建したといわれる「六角堂（紫雲山頂法寺）」がある。本堂の形が六角形であることから、古くより「六角堂」「六角さん」と呼ばれ、親しまれている。西国三十三所の御詠歌にも「わが思う 心のうちは...

寄稿者：橋本繁美　編集：枡儀四条通大丸の北に錦小路通がある。西は高倉通から東は寺町通までが、アーケード街の錦市場。肩がふれあうほどの狭い道に、およそ120店舗がひしめいている。そこは旬の食材が並ぶ、京都きっての食品市場として活況を呈する。最...

寄稿者：橋本繁美御池通と三条通の間に並行している姉小路通（あねやこうじどおり）。東は木屋町通から西は佐井通まで、途中、JR山陰本線で途切れるが約3.5km続く。本能寺入口の寺町通から歩いてみると、おなじみの筆墨文具の鳩居堂、柚味噌の八百三、...

寄稿者：橋本繁美知恩院といえば、法然上人のお念仏の教えを伝える浄土宗の総本山。山号は華頂山。綾傘鉾でもお世話になっている華頂短大のあるところ。以前にも登場した一本橋（行者橋）もすぐ近く。ここから知恩院までは華頂学園のある華頂通を経て東に向か...

寄稿者：橋本繁美　編集：枡儀西洞院（にしのとういん）にご縁をいただいてどれくらい経つのだろうか。40年ほど前、浴衣の洗濯で四条西洞院にあったクリーニング屋さんから始まったのは確かだ。今はマンションに変わってしまったが、その近くに事務所が引っ...

寄稿者：橋本繁美　編集：枡儀以前に、膏薬図子を紹介したが、今回は「了頓図子（辻子）」。三条通の室町と新町の間、三条から六角へ抜ける衣棚通に図子がある。この辺りは、戦国時代の茶人・廣野了頓（ひろのりょうとん）の屋敷があったところ。屋敷の南側の...

寄稿者：橋本繁美荒神口通は、東は川端通から荒神口橋を渡り、西へ京都地方法務局を経て河原町通を渡り、清荒神（護浄院）、鴨沂高校から寺町通まで。鴨川に架かる荒神橋からは五山の送り火のうち「大文字」がよく眺望できる。かつて学生運動が盛んだった頃、...

寄稿者：橋本繁美京都には、家と家のあいだに「辻子・図子（ずし）」や「路地（ろーじ）」といわれる細い道が点在している。まるで迷路みたいで子どもたちの遊び場になっていたのは昔の話か。辻子と路地との違いは、通り抜けられる路が辻子。行き止まり（どん...