日本の色を愉しむ 藤黄(とうおう)/茄子紺(なすこん) 寄稿者:橋本繁美藤黄(とうおう)温かみのある冴えた黄色。藤黄は中国の伝統的な顔料「藤黄(トウホアン)」を日本語読みした色名。東南アジアが原産の草雌黄(くさしおう)というオトギリソウ科の熱帯常緑樹。その樹脂からつくられ、そのあざやかな黄色から... 2023.07.07 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 若竹色(わかたけいろ)/青竹色(あおたけいろ) 寄稿者:橋本繁美若竹色(わかたけいろ)その年に生えた若い竹のような爽やかな緑色。健やかに成長していく若い竹の幹肌をイメージした色名。竹の成長が進むと力強い青緑の「青竹色」となり、年老いると、くすんだ「老竹色」と色名が変化する。冬でも青々と茂... 2023.06.30 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 黄丹(おうに)/京紫(きようむらさき) 寄稿者:橋本繁美黄丹(おうに)昇る朝日の色を写したとされる鮮やかな黄赤。黄丹は顔料の名称で「おうたん」とも読まれ、赤色顔料である鉛丹(えんたん)の別名。染料では紅花(べにばな)と支子(くちなし)で染めた赤みを帯びた橙色をいう。かつて皇太子だ... 2023.06.23 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 熨斗目色(のしめいろ)/勿忘草色(わすれなぐさいろ) 寄稿者:橋本繁美熨斗目色(のしめいろ)灰みの強い鈍い濃い青色。熨斗目とは、経に生糸、緯に半練糸を用いた平織りの絹織物のことで、無地のほかに縞や格子を織り出したもの。後に、これで仕立てられた小袖を熨斗目というようになり、江戸時代では士分(武士... 2023.06.16 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 半色(はしたいろ)/江戸紫(えどむらさき) 寄稿者:橋本繁美半色(はしたいろ)穏やかで優雅な色。「半」というのは中間の意味で、「端」とも書き、どっちつかずの色という意味。紫根で染めた「濃き」と「薄き」の間の色、紫の中間の色をいう。禁色の紫色や紅の濃淡の中間にあって、それらの名前では呼... 2023.06.09 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 卯の花色(うのはないろ)/白百合色(しらゆりいろ) 寄稿者:橋本繁美卯の花色(うのはないろ)卯の花のようなわずかに黄みがかった白色。卯の花は初夏に小さい白い花が枝いっぱいに咲く空木(うつぎ)。可憐な卯の花の白さが雪のように見えることから「雪見草」とも呼ばれ、平安時代には「雪かとまがう」と形容... 2023.06.02 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 青丹(あおに)/苔色(こけいろ) 寄稿者:橋本繁美青丹(あおに)青丹は岩緑青(いわろくしょう)の古名。青土のような暗く鈍い黄緑色をいう。青土は「あおに」と読まれ、「青丹」と書かれるようになる。「丹」は土の意味。ちなみに、もともとは青土とかいて「あおに」と読んでいた。『万葉集... 2023.05.26 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 群青色(ぐんじょういろ)/茄子紺(なすこん) 寄稿者:橋本繁美群青色(ぐんじょういろ)紫みがかった深い青色。鉱物の藍銅鉱(アズライト)を原料とする岩群青を使った顔料。同じく、ラテン語で青い石を意味する「ラピス・ラズリ」が瑠璃と知られるまでは、最も美しい青とされていた。日本画の水の表現に... 2023.05.19 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 空色(そらいろ)/瑠璃色(るりいろ) 寄稿者:橋本繁美空色(そらいろ)晴れた日の空のような明るい青色をさす。「空天色(くうてんしょく)」や「碧天(へきてん)」といった美しい別名をもつ。藍による下染の色のひとつとしてあげられ、中色(なかいろ)ともいって花色と浅葱の間の色調である。... 2023.05.12 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-
日本の色を愉しむ 支子・梔子(くちなし)/菖蒲色(あやめいろ) 寄稿者:橋本繁美支子・梔子(くちなし)「支子」は「梔子」とも書き、アカネ科の常緑低木。夏開く花は芳香があり、その実で染めた色。支子の単一染はあたたかみのあるやや赤みがかった黄色で「黄支子」といわれる。古くから黄色を染めるために用いられたが、... 2023.04.28 日本の色を愉しむ寄稿記事-ことばの遊園地-