寄稿者:橋本繁美
卯の花色(うのはないろ)
卯の花のようなわずかに黄みがかった白色。卯の花は初夏に小さい白い花が枝いっぱいに咲く空木(うつぎ)。可憐な卯の花の白さが雪のように見えることから「雪見草」とも呼ばれ、平安時代には「雪かとまがう」と形容され、古来より白さを表わす言葉として用いられてきた。卯の花が咲き誇る白河関を訪れた芭蕉も「雪に包まれているよう」と書いている。
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白百合色(しらゆりいろ)
白百合の花のようなわずかに黄色みの白色。白百合は夏を代表する花。明治期以降に西洋から伝わった色名「リリー・ホワイト」の訳語で、リリー・ホワイトは14世紀初めからの色名で、聖母マリアのシンボルである白百合を象徴とした「純潔」や「処女性」のイメージを引き継ぎ、透き通るような白い肌の意味などによく使われる。日本の伝統色でいえば「卯の花色」が最も近い。
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