日本の七十二候 蓮始開(はすはじめてひらく)

旧暦のある暮らし寄稿記事-ことばの遊園地-

 寄稿者:橋本繁美

小暑 次候

蓮の花が開き始めるころ。もともと蓮は、蓮の実が蜂の巣に似ていることから「はちす」と呼ばれ、それが変化して「はす」になったと聞く。泥のなかで育まれたとは思えないほど、美しく清らかな花を咲かす。まさに「泥より出でて泥に染まらず」。極楽さながらの光景にうっとりする。日本では蓮といえばどうしても仏花イメージが強いが、海外ではモネの睡蓮の絵やロータスの車ではないが、どこか高貴な花であり、日常に溶け込んだ身近な感じがする。(新暦7月12~16日ころ)